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賃貸借・借地借家法

まず戸惑うのがやはり用語です。
・賃貸人(貸す人)
・賃借人(借りる人)

常識的なことだと思ったりしますが区別するのに一苦労という方も多いのではないかと勝手に思ってます。

現在、借家暮らしをしてる方にとっては自分とクロスさせ勉強する事で理解が深まる内容だと思いますが、反対の大家の立場に立った知識も学習しなければなりません。

過去問題からやや複雑な問題を取り上げてみたいと思います。
平成10年 問題より
AはBから建物を賃借しBの承諾を得て当該建物をCに転貸(テンタイ・また貸し)している。この場合、民法の規定及び判例によれば、次の記述のうち正しいものはどれか。なおAの支払うべき賃料の額は、Cの支払うべき転借料の額より小さいものとする。

  • AとBとが賃貸借契約を合意解除した場合、AC間の転貸借契約はその前提を失うため、特別の事情がある場合を除き、当然に終了する。
  • CはBから請求があれば、CがAに支払うべき転借料全額を直接Bに支払うべき義務を負う。
  • BはAの債務不履行によりAB間の賃貸借契約を解除しようとする場合、Cに対して、3ヶ月以前に通知し、Aに代わって賃料を支払う機会を与えなければならない。
  • BがAの債務不履行によりAB間の賃貸借契約を適法に解除した場合、CはAC間の転貸借契約に基づく転借権をBに対抗する事ができない。
正解と解説
正しいのは「4」です。

AB間における「解除」を考えます。
解除には
「法定解除」
「約定解除」
「合意解除」
があり4つの肢ではいったいどの解除方法がとられているのか?そしてその解除方法は
「賃貸人の保護」

「転借人の保護」
どちらを優先して考えたらいいのかということです。
2の肢は解除とは関係ないです。

1は、合意解除です。勝手にAB間で決めた決め事をCにも影響を与えるのは許されないので「終了する」というのは間違いになります。合意解除の場合は「転借人の保護」が優先されます。
2は、CがAに支払うべき転借料全額を直接Bに支払う必要はありませんので間違いです。
3は、賃貸人にはこのような義務はありませんので間違いです。
4は、「適法に解除した」という事で「法定解除」になります。法定解除は債務不履行というBがAとの契約を解除しなければならない事情が発生したと考えるので「賃貸人の保護」を優先するという事からCはまた貸しされてる権利をBに主張する事が出来なくなり、この肢が正解となります。